講座No.26「硝酸性窒素削減技術」
2007.2.3 9:00〜12:00
場所:都城高専AVR室
講師:宮崎大学工学部増田純雄教授
地球上の窒素はその大部分が地殻中(97.8%)や大気中(2%)にあり、動植物や微生物が利用できる窒素(土壌、地球表面層岩石、海洋)は全体の0.2%程度である。 植物は窒素を硝酸イオンやアンモニウムイオンの形で根から取り込む。大気中の窒素ガスは生物学的窒素固定や化学的窒素固定により、動植物や微生物が利用できるようになる。 この窒素が自然の中でうまく循環している場合は問題ないが、この循環が悪くなると色々な問題を引き起こすようになる。 講義では自然界における窒素循環や窒素固定について学び、微生物とその生育環境条件についても学んだ。 さらに窒素を除去するさまざまな技術について詳しい解説があった。特に下水処理で使われている活性汚泥法について最新の技術や南九州に多い焼酎カスを有機炭素源として利用する技術について増田教授考案の方式を含め学んだ。 焼酎カスについては海洋投棄が禁止され、また農作地への散布も硝酸過多の問題があるなかで、有効利用の一方法として有望であると感じた。 |
増田教授 |
自然界における窒素循環 |
下水処理においてほとんど採用されている活性汚泥法 |
九州各県の焼酎カスの発生量、特に鹿児島・宮崎が多い |
焼酎カスの地域循環システム |